先日、山田&パートナーズグループ第5回ファミリービジネスセミナー「ファミリービジネス白書(2026年版)の研究から学ぶ『3C承継モデル』の有効性と法務実務の関わり方について」を開催し、静岡県立大学教授の落合先生にご登壇いただきました。スリーサークルモデルは、ファミリービジネスを学術的に語るうえでもっとも基本的かつシンプルな承継モデルですが、落合先生は、このスリーサークルによる承継モデルを絶対的な答えとはせずに、経営・所有だけでなく、創業地とのつながりや一族が何を大切にするかも含め、多様な承継のあり方を考える必要がある、という問題提起をされています。すなわち、スリーサークルによる承継モデルはまだ仮説段階であり、今後、複数の事例を通じた実証的な検証が必要である。なぜなら、経営や所有から離れた後も、創業地との関係を維持する(維持したい)創業家の存在など、承継後のあり方が一様ではないこと、また、一族経営者にとって「富の最大化」だけが唯一のゴールではない事例もあり、従って、一族には複数の到達点・選択肢があり得るのではないか」というものです。この視点には、ファミリービジネスの承継に少しでもお役に立ちたいと思っている私たちにとっては多くの気づきがあり、また深く考えさせられるところです。各ファミリーにおいて究極的に大事とされるところが様々であることをよくよく理解し、敬意を払うとともに、視野を広くし、注意深く丁寧に関わらせて頂く必要性を改めて感じます。
落合先生が1年間のドイツ留学中に英語で書籍を出版されましたので、ご紹介いたします。
Springer Briefs in Economics ”Succession Dynamics: Case study of a Japanese Legacy Company”
https://link.springer.com/book/9789819202805
もうひとつご報告があります。「NIKKEIファミリービジネスプロジェクト」が開始されました。弊グループも参画しておりますので、お時間のある際に御覧頂けましたら幸いです。
https://ps.nikkei.com/familybusinessportal/yamadapartners.html
この記事の執筆者
税理士法人山田&パートナーズ パートナー
税理士