25.経済産業省「第4回ファミリービジネスのガバナンスの在り方に関する研究会」が公表されました

2026/03/31

 昨年(2025年)3月にスタートした経済産業省主催の「ファミリービジネスのガバナンスの在り方に関する研究会」について、この3月(2026年3月23日)に第4回会議が開催され、昨日その議事録が経済産業省のホームページに公表されました。

 同研究会が始まった折からずっと、同研究会の出す結論がどのようなものになるのかを期待し又注目して参りましたが、第4回開催にて一定の決着をみて、今後は4月のパブリックコメントを経て、5月には「ファミリーガバナンス・ガイダンス」として公表するそうです。日本のファミリービジネスが経済成長を底堅く支えてきたことは言うまでもありませんが、これからも重要な牽引役として期待されいている中、私たちも長年の事業承継のお手伝において、表現は難しいのですが、今の時代に合った事業の永続性を支える仕組みづくりが必要ではないかと感じておりました。今回の経済産業省発信の「ファミリーガバナンス・ガイダンス」がその役割を担うのであれば、大いに活用し、導入するファミリーをサポートして行きたいと考えております。

 

 さて、経産省の資料の中では、ファミリーガバナンスとコーポレートガバナンスの関係を以下のように説明されています 

 

〇ファミリーガバナンス:ファミリー内、ファミリーと株主をはじめとするステークホルダーとの協働を促し、持続的に成長するための仕組み

〇コーポレートガバナンス:会社が、株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえた上で透明・公正・かつ迅速・果断な意思決定を行う仕組み

 

 今回のガイダンス策定の目的は、「ファミリービジネスが、その長所を活かしつつ、課題となり得るリスクに適切に対処することで、持続的な成長、社会的信頼の醸成、日本経済・地域経済への貢献につなげることを後押しすること」にあるそうですが、当ガイダンスでは、ステークホルダーへの情報発信という大項目を設けて、自社の取組等を積極的に情報発信していくことによる、ファミリービジネスの透明性の確保とファミリー及びファミリービジネスに対する信頼の獲得をうたっています。ただ一方で、公開企業とは大きく異なり、非公開のファミリー企業だからこそ、意思決定の迅速性・柔軟性・統一性が取れてきたというメリットや優位性も一面にあるのではないかと考えられるため、当ガイダンスが推進している積極的な情報発信とどう折り合いをつけていくのか、今後、実務家としても少しずつ策を検討していきたいと思っています。

 なお、弊社グループで公開済みのWEBセミナー「ドイツのファミリーガバナンスコードに学ぶ、100年企業をささえる仕組みづくり」では、この分野の先駆的な位置づけにある国・ドイツで具体化されているファミリーガバナンスコードと、日本のコーポレートガバナンスコードとの比較を試みました。ぜひ、参考にしていただければ幸いです。 

 

出典:

経済産業省:第4回「ファミリービジネスのガバナンスの在り方に関する研究会」

https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/family_business/004.html 

税理士法人山田&パートナーズWEBセミナー「ドイツのファミリーガバナンスコードに学ぶ、100年企業を支える仕組みづくり」

https://www.yamada-partners.jp/seminar/rtl26003?hsLang=ja-jp

この記事の執筆者

田場 万優
Y&P ファミリービジネスコンサルティング
田場 万優

税理士法人山田&パートナーズ パートナー
税理士